お墓のパーツの名前

少し前に、石屋として当たり前のことが、お客様には、当たり前じゃにことに気がつきました。例えば、お墓のパーツの名称を言ってもお施主様は、それ何?てことになり、これじゃいけないって、思いました。花立と言うと「お花を挿す部分だな」という事は想像していただけるのですが、真石・上台・下台・四つ石・・・、それぞれのパーツの持つ名称を言ってもお分かりにならないようです。

そこで、誰でも分かる言い回しは?と、考えました。『真石(しんいし)』を、長方形の○○家之墓等と刻んである石『上台(うわだい)・下台(しただい)』を、文字の刻んである石を支える上の石と下の石『四つ石(よついし)』を、真石を支える台石の三番目の石『水鉢(みずばち)』を、水を溜めるところがある、よく家紋を彫っている石と、かなりくだけた言い方をすると、写真や図が無くても、お分かりいただけるようでした。こういう表現でお墓のパーツを説明しているうちに、お墓のパーツて、そのものずばりの表現が、名称になっているでは!と思い当たりました。でも、『真石』は、お亡くなりになった方の魂が宿ると聞いているけど、なんで『たましい石』でなく『真石』か?と考え、『真』と言う字が持つ意味を漢和辞典で調べました。漢字の持つ意味の説明の最後に「たましい」と書いてありました。どうも、この一字に『たましい』という意味があるようです。だから文字の持つ意味から『真石』だと、納得できました。その『真石』を支える上の石が上台、下の石が、下台。上台と下台と二つの石が真石の下にある形を、台石を二つ重ねているから二重台。『四つ石』は、長方形の石を4個使って、四角く組んでいるから『四つ石』二重台+四つ石は、台石が三個重なってるから三重台。『水鉢』は、人がお墓さんに向って手を合わせるとき、自分の心を清める水を溜めてる鉢だから『水鉢』なのかな?と想像しました。これは私の想像ですが、まんざら当たってない事も無いのでは?とか思っているのですが、いかがでしょうか?

コメント

  1. 夢丸 より:

    パーツの名称は地方によっても言い方が違う場合がありますから石の仕事をしていても(・・?) エッって思うこともありますよね「水鉢」ですが、しわくさんの想像力ってすごいですねぇ~♪>自分の心を清める水を溜めてる鉢だから…これもありかも。。って思いました。[絵文字:v-290]たぶん水を祭るために水溜めがあるのだと思います。地方によっては水溜めの無いところもありますから。。寒くなってきましたが風邪ひかないようにお仕事頑張ってくださいね

  2. まほろば より:

     確かに・・・業界用語と一般日常語とは違いますわね。私らも時代によって・・・お仕事の名前というか、会話について指導されたもんですわ。 回線を切る(切断)を・・「殺す」、反対に接続するのを「生かす」とか。電柱だけで、何の設備も乗っていない柱を「坊主柱」とか、工事名を「戒名」とか・・・。隠語っていうんだか、愛称っていうんだかですが。最近は・・・こういう言葉は使ってはいけません。 私らはお墓を・・・上から、竿石、上台座・下台座・基礎台、間に蓮華台座を挟んだものもありましたが・・。これも、一種の歴史家の業界用語なのかも。あと、猫足台座とか・・。 前の装飾品は・・・花筒、香炉台・水蓮鉢・・と習った記憶が。家紋の入った装飾品は・・・石屋さんのサービスなんかなぁと。

  3. しわく より:

    夢丸さん、こんにちは。>パーツの名称は地方によっても言い方が違う場合がそうですね。うちでも卸売りのお得意さまは、発注書に、自分のお店で使っている名称を書いてきます。真石=竿石(さおいし)だし、四つ石=芝台(しばだい)で、そのお得意さまによって、うちも名称を変えて対応します。その土地、その土地で、お墓の形に特徴がありますよね。気候風土、地域の経済状態、宗派の決め事など、様々な要因が絡み合って、和型のお墓は、今の形の様な形になってきたんだと想像してます。お墓のデザインは、これからも進化し続けると思いますが、お墓の有り様は、これまでの100年とは比べ物にならないスピードで変化していくのでは!?石屋にも、勉強が必要だし、脳みそ柔らかにしてないと、取り残されそうです(笑)

  4. しわく より:

    >私らも時代によって・・・お仕事の名前というか、>会話について指導されたもんですわ。まほろばさんのお仕事にも、指導てあるんですか!?驚きです!やはり、名称は時代とともに変化するのが当たり前のことなのですね。>あと、猫足台座とか・・。猫足台座は『血が切れる(家の跡取りが絶える)』とか言われてますが、本当なのでしょか?このお話をきいたお施主さまから、「猫足台座だけ、お墓から取り除けて」との依頼がたまぁ~~に、有ります。この猫足台座て、工芸品だと思うんですがねぇ。今の若い職人さんに「猫足作って」と言っても、作れないんじゃないのかな・・・・。優れた石工さんの作ったお墓は、まさに芸術作品だと思います。芸術作品的なお墓に出会った時は、感動しますよ。機械の無い時代に、良くあれだけの物作れたと。

  5. しわく より:

    拍手、お二人から頂きました。励みになりますぅ。

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